過去公演

第5回公演
MOTION&CONTROL

風呂に入る前にする変な体操。

好きな曜日。好きな色。好きな道。

きれいな箸の持ち方。きれいな耳たぶ。

親友の悩み事。嫌いな奴の出身地。

学生の時のあだ名。男の数。

たまにする愛想笑い。

たまにする怒ったふり。

機嫌のいい声。機嫌の悪い声。

どちらでもない声。

曲がる癖。叩く癖。こする癖。

週末の予定。

あの時彼女のことを一番知っていたのは僕だった。

今、彼女のことを一番知っているのは誰だ。

場所
下北沢OFF・OFFシアター
日程
2008.8.19(火) 〜 2008.8.24(日)
キャスト
佐野陽一、伊藤総、佐藤銀平
松本理奈、白州本樹
スタッフ
作・演出/早船聡  美術/近藤麗子  照明/工藤雅弘  衣装/大野典子  音響/平井隆史(末広寿司)  音響操作/はらことり  舞台監督/大友圭一郎  イラストレーション/木村タカヒロ  宣伝美術/野島敏光  制作協力/石川はるか  制作/上田郁子
第5回
第4回公演
ライン

遠く見えるマンションにはまばらに灯りがともっている。

誰もいない部屋。テーブルに置かれたポークソテーが冷めていく。

蛍光灯のカサはオレンジ。古い埃が油で固まっている。

隣の町の市営球場で誰かがホームランを打ったらしい。

ナイターの照明が一瞬強くなった。

バッターの恋人は周囲に合わせて笑顔をつくる。

次の試合はもう来ないかも知れない。

真っ黒に見える筋は川。捨てられた金魚は大きくなって泥のミミズをあさっている。

車窓に見知らぬ町が流れて行く。

吐息で曇ったガラスをぬぐって自分の唇を見ていたら、

駅を二つ乗り過ごしていた。

場所
下北沢OFF・OFFシアター
日程
2007.11.20(火) 〜 2007.11.25(日)
キャスト
中島佳子、伊藤総、佐藤銀平、佐野陽一
白州本樹、柿丸美智恵
スタッフ
作・演出/早船聡  美術/近藤麗子  照明/工藤雅弘  舞台監督/大友圭一郎  衣装/大野典子  音響/平井隆史(末広寿司)  制作/上田郁子  美術監督/野島敏光  イラストレーション/木村タカヒロ
第4回
第3回公演
片手の鳴る音

雲の隙間から陽がさし、突堤の先の海面を照らしていた。

雨を吸った海がいっそう青く満ちて見えた。

母はハンドルから手を離し、エンジンを切った。

波の音がかすかに聞こえた。

化粧をしていない母の横顔。

唇が乾いてすこし荒れていた。

長く伸びたタバコの灰が、母の膝に落ちて砕けた。

母は泣いていた。

これは姉が一番よく覚えている母。

幼かった僕には母の記憶はない。

 
場所
神楽坂die pratze
日程
2007.4.3(火) 〜 2007.4.8(日)
キャスト
佐藤銀平、伊藤総、佐野陽一
冠野智美、白州本樹、伊藤留奈
スタッフ
作・演出/早船聡  美術/近藤麗子  照明/荒井真理子  音響/穴沢淳  衣装/大野典子   イラストレーション/木村タカヒロ
第3回
第2回公演
Clearly

東京・上野 -----

線路脇の古い雑居ビルにある小さなデザイン会社に勤める前田利子35歳は小さい時からためた貯金が500万円ある。

女手ひとつで育ててくれた母と住む家を買うつもりだったが、その母は数年前に他界してもういない…。

今はこれといって目標もなく、昼休みに公園で手作りの弁当を一人で食べ、鉄棒をするのが日課だ。 

場所
神楽坂die pratze
日程
2006.9.20(水) 〜 2006.9.24(日)
キャスト
柿丸美智恵、斉田智恵子、伊藤総
佐藤銀平、佐野陽一
スタッフ
作・演出/早船聡  美術/近藤麗子  照明/谷垣敦子  衣装/大野典子  イラストレーション/木村タカヒロ
第2回
第1回公演
上石神井サスペンデッド

小学校のとき、僕の横にはけっこう気になるかわいこちゃんが座っていた。

給食のときである。その日の献立はイカリングフライで、僕は向かい合った彼女に一瞬見とれて、イカリングフライを噛み切らず、うっかりのどにひっかけてしまったのだ。

僕の窮地を知っているのか、微笑む彼女。

僕は彼女の映る目に涙をためて、のどからイカリングフライを万国旗のように取り出して見せたのだった。

これはあれから20年後の秋の話だ。

場所
プロトシアター
日程
2005.11.3(木) 〜 2005.11.6(日)
キャスト
佐藤銀平、佐野陽一、小林麻由子
花村さやか、岩崎正寛、白州本樹、伊藤留奈
スタッフ
作・演出/早船聡  美術/近藤麗子  照明/谷垣敦子  衣装/大野典子  宣伝美術/川岸陵
第1回